限りなく透明にちかいブルー 『 青と黒の器 』 展より

陶芸家 廣瀬友美 ・大野裕之 の二人展 

広瀬友美 ひろせともみ 作品
青の器:広瀬友美さん 黒の器:大野裕之の作品

彼女の作品をひと目見た瞬間、黄龍の風景とリンクした。
中国 四川省の東北部に位置する黄龍は、玉翠峯の山麓の湖沼群であり、
1992年に世界遺産に登録されている。 
彼女の作品が秘める力は自然美からきていると感じた。
造形としてそこにあるうねりやライン、そして何よりも、その青の透明感…
土の白さが彼女の青の純度を高めている。
自然が作り上げる人工では創りあげることのできない純粋さが彼女の作品にある。
作品たちが、彼女自身が廣瀬友美100%でできていることを物語っている。
作者である廣瀬友美に不純物がないからこそ、あらわすことができる青。
青の中にある彼女だけの青…
うーん みずみずしい…
青磁の一種であるこの独特の淡い青は、彼女によって淡水釉と名づけられた。
本来の青磁とは、成分・焼き方が異なるらしい。

広瀬友美 ひろせともみ、大野裕之
右:広瀬友美さん 左:大野裕之さん

彼女に、作品への思いを語ってもらった。
「今回の作品展は今までの集大成であり、これからへの糸口。
 水の流れのように、淀むことなくずっと澄んだ状態でいたいという気持ちで製作した。
 目で見て、使って楽しめる器をこれからもつくっていきたい。」

彼女の思いを受けて、作品たちはこの世にうまれた。
まちがいなく、その澄んだ心は作品たちの中に息づいている。
地上に湧き出た美しい水がその流れを絶やすことなく、淀むことなく、せせらぎから一つの川となり、海へたどりつき、そしてまた、雨となって、地に還るように、
廣瀬友美と彼女の作り出す器のなかにある美しい水が、永遠に尽きることの無いことを強く願う。


広瀬友美 ひろせともみ 友人
友美さんのお友達

二人展の「黒」をなすのは多治見市で 陶房 蟲蔵(とうぼう・むしくら) を営む大野裕之氏。
竹林に囲まれた山のふもとで、土と向き合う大野氏の器は、
なんともいえない不思議であったかいフォルムだ。
マンガンを含んでいる釉薬を身にまとった器たちは、光源によってその表情を豊かに変える。
どこか奇妙だけど、強い存在感を放つ彼の作品は目に見えない何かを具現化しているようでとても興味深い。そして、なぜかとても神秘的だ。彼が作った器に濁った水をいれると、たちまちに浄化してくれるような気さえする。

おうちに一つ、とてもお気に入りの場所において使いたい…そんな気持ちにさせられる器たちだ。


『青と黒の器』 廣瀬友美・大野裕之二人展

 11月25日(日)までART GALLERY 水無月にて開催中。

<会場>ART GALLERY 水無月(アート・ギャラリー・水無月)
      〒500-8813 岐阜市明徳町5
      TEL/FAX 058-263-2450
<時間>AM10:00-PM6:00(最終日はPM5:00まで)

※作品は 展覧会レビュー↓↓でさらに詳しくご覧頂けます。
  ミャージャパン・展覧会レビュー: http://myajapan.com/review.htm

<written by 高橋美紀>

投稿者: 日時: 2007年11月14日(水) 17:23

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